蕎麦の食べ方(wikipedia引用)
2013年01月29日
■もり蕎麦・ざる蕎麦
茹でた後にぬめりを取るために冷やしながらそばを洗い、木製か竹製の四角形の器の底にすのこを敷いた蒸篭(せいろ)や笊(ざる)に盛り付ける。「蕎麦猪口」と呼ばれる別の小型の器につゆを入れ、箸で一口分を取ってつゆにつけながら食べる。かけ蕎麦より古い食べ方である。つゆの薬味として、摺り下ろしたわさびと刻んだネギが最も用いられる。いずれも、つゆとは別にされ、好みに応じた量がとれるようになっている。わさびはつゆに溶いたり、風味を損なわないように蕎麦に乗せたりする。また、大根おろしやとろろ、鶉の生卵(関西に多い)を溶くこともあり、これを特に「おろし蕎麦」「とろろ蕎麦」と称する。温かいつゆを用いる場合、タネをつゆで煮たものを出し、これを「ぬき」(蕎麦ぬきの意)と言う。鴨つけ・肉つけないし鴨せいろ・肉せいろなどと称する。
■かけ蕎麦
冷水や氷水で〆てぬめりをとり、熱湯で温め直してから丼に入った暖かいつゆの中に入れて食べる。
薬味として、小口切りにした長ネギと七味唐辛子がよく用いられる。細かく刻んだ柑橘類の皮を入れると、風味が立つ。
■ぶっかけ蕎麦
茹でた後にぬめりを取るために冷やしながらそばを洗い器に入れ、食べる際に別の器に入ったつゆをかけて麺を浸した状態で食べる。器は丼型か、より広口の器が用いられ、深皿のような浅い器も用いられる。また、出水そばや出雲そばのように小型の皿に分けられていることもある。具は、主となる具をキュウリ、錦糸玉子、カマボコ、ワカメなどの具とともに、蕎麦の上に綺麗に盛り付ける。盛り付け方は冷やし中華に近い。
もり蕎麦・ざる蕎麦とぶっかけ蕎麦は冷たいつゆを用い、かけ蕎麦は温かいつゆを用いるため、それぞれ「冷たい蕎麦」「温かい蕎麦」と分類されることが多い。ただし温かいつゆのつけ蕎麦や冷たいつゆのかけ蕎麦もあって、これらの言葉は一義的ではない。
また、めずらしい食べ方としては、新蕎麦の香り・歯触り・喉越しを楽しむために、つゆをつけずに、水や塩をつけて食べることがある。
そばの香りや喉越しを楽しむために食べるときに音を立てることが許され、その点ではうどんや中華麺などと並んで世界的にも稀有な料理である。蕎麦好きな人の中には、蕎麦とは香りと歯触りを賞味すべきものであるとして、「蕎麦はもり(そば)に限る」というこだわりを持つ人もいる。食通で有名な文豪・池波正太郎の書生をつとめ、自らも蕎麦好きを自認するルポライターの佐藤隆介は、著書の中で「めんつゆに卵を入れようとしたところ、卵など入れてはいけないと池波にたしなめられた」というエピソードや、ざる蕎麦すら供さない名店のような例を挙げ、蕎麦切り本来の滋味を味わうにはもりが一番であると述べている。佐藤は、海苔がのっていては蕎麦の香りが損なわれるからだろうと書いている。多くの蕎麦好きは、新蕎麦の季節ともなれば蕎麦の味よりもむしろ香りを重要視する。そうした香りを存分に味わうには、空気と一緒に啜り込み、鼻孔から抜くようにして食べることによって存分に賞味できる