蕎麦用語「た」〜「つ」
■だし【出汁】かつお節、煮干、昆布、しいたけなどを湯で煮出したもの。料理にうまみを添えるために使う。関東では味付けしない状態のものを指し、味付けしたものは「甘汁」と呼ばれるが、関西では甘汁のことを「だし」といい、味付けしていないものは「白だし」という。
■だったんそば【韃靼ソバ】別名「にがそば」。粉は黄色く、強い苦味がある。上記2つに比べて実の色は薄く、粒も小さい。主に中国やモンゴル、ネパールやブータンなどのヒマラヤ諸国で栽培されているが、含まれるルチンの量が普通のそばの100倍にもなるため、日本でも最近は、その健康効果に注目されている。
■たぬき【狸】=たぬきそば
■たぬきそば【狸蕎麦】①揚玉とネギとを入れた種物。時代によっては「ハイカラ」「爆弾そば」などと呼ばれた。②大阪や京都ではきつねそばをこう呼ぶ。③その他、地方によって様々な解釈がある。
■たねじる【種汁】かけ汁よりも薄味の、具を似るため甘汁。
■たねぶた【種蓋】そばの丼にかぶせる蓋で、主に種物用。たねもの【種物】そばやうどんの上に具をあしらったもの。おかめそば、天ぷらそば、玉子とじ、鴨南蛮など。は「卵切り」白身だけのものは「白卵切り」。
■たまごとじ【玉子綴】片栗粉を使わないかき玉。海苔を載せる。
■ちゃきり【茶切り】=ちゃそば
■ちゃそば【茶蕎麦】抹茶をそば粉に練りこんで打った変わりそば。
■ちゅうやそば【昼夜蕎麦】二色の異なったそば生地(めん帯)を重ね合わせて打った「合わせそば」。赤と白は祝儀、茶と白は不祝儀、といった具合に使う。白はさらしなそば、赤や茶は色物の変わりそばを使う。
■つきみそば【月見蕎麦】生卵を載せた種物。正式には、温かいそばの上に四つ切りの海苔を敷き、卵を載せたのちに汁を張る。
■つけじる【つけ汁】辛汁のこと。「もり汁」と「ざる汁」がある。
■つけとろ「とろそば」とも。すり下ろしたヤマイモを同量のもり汁でのばした「とろろ汁」を添えたもりそば。
■つごもりそば【晦蕎麦】=みそかそば「晦」は月の下旬・末日のこと。
■つなぎ【繋ぎ】そば打ちの際、打ちやすく切れにくくするために混ぜるもの。通常は小麦粉が使われるが、地方や用途によって、卵やフノリ、ヤマイモなどが使われる。
■つのおし【角押し】製粉にあたって、玄ソバの殻に付着しているゴミや泥やヘタなどの不要なものを取り除く作業。
■つゆ【汁】だし汁の女房言葉。「おつゆ」「そばつゆ」のように使う。語源は汁を「露」に見立てたことから。
■つゆあなご【梅雨穴子】5月の下旬から7月にかけて獲れる江戸前アナゴを「梅雨穴子」といって、脂が乗り大変旨い。
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