蕎麦用語「ふ」〜「ほ」
■ぶっかけ【打掛け】「ぶっかけそば切り」「ぶっかけそば」の略。元禄年間(1688~1704)からあった食べ方らしく、江戸の信濃屋というそば屋の冷やがけが始まりとされる。当初は下賎な食べ方とされていたが、その後寒い季節に温かいものを出すようになると、だんだん人気が出て、普及していった。それとともに、従来のつゆを付けて食べるそばを「もり」といって区別するようになった。寛政の頃には「ぶっかけ」をさらに略して「かけ」と呼ばれるようになった。
■ふとうち【太打ち】太めに打ったそばのこと。田舎そばは一般に太打ち。
■へぎそば【剥蕎麦】=てぶりそば、おぢやそばへぎ(へぎ折敷)に盛り付けたそばのこと。越後の小千谷や十日町などでは、へぎがもりそばの容器として使われる。へぎ折敷とは、木材を薄く削り取った板で作った角盆。
■へそだし【臍出し】手打ちの工程で、そば粉を一つの塊に練り上げることを「菊もみ」というが、そのときにできたシワを消し空気を抜くため、シワを頂点とした円錐状になるように絞り込んでいくことを「へそ出し」という。
■ほうちょうした【包丁下】包丁で切ったばかりのそば。
■ほしそば【干し蕎麦】=乾麺
■ほそうち【細打ち】そば打ちの際、太さを細めに打つ打ち方。さらしな粉を使うそばは一般的に細打ち。
■ほんのし【本延し】そば打ちの一工程で、最後に生地の形を整える作業。このとき初めて3本のめん棒を同時に使う。
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